ブログ

Blog

不動産売買における停止条件とは?解除条件との違いや契約時の注意点を解説!

不動産売買契約では、「停止条件」や「解除条件」といった法律用語が登場することがあります。これらは契約の効力に関わる重要な仕組みであり、内容を正しく理解しておくことが、トラブル防止につながります。

今回は、停止条件の意味や解除条件との違い、不動産売買で利用される具体例、契約時に確認すべきポイントについて解説します!

目次

停止条件とは?

停止条件とは、一定の条件が成就するまで契約の効力発生を停止しておく条件のことです。

民法第127条では、条件が成就した場合に法律行為の効力を発生させる「停止条件」と、条件が成就した場合に効力を失わせる「解除条件」について定められています。
停止条件付きの契約では、契約自体は成立していますが、条件が成就するまでは、原則としてその法律行為の効力は発生しません。

【例】「農地転用の許可が得られることを条件として土地売買契約を成立させる」
→ 農地転用の許可が得られるまでは、売買契約の効力発生が保留される
 (条件が成就すれば契約の効力が発生し、成就しなければ効力は発生しない)

停止条件と解除条件の違い

停止条件と混同されやすいものに「解除条件」があります。

停止条件

停止条件は、条件が成立するまで契約の効力発生を待つ仕組みです。

【例】「農地転用許可を取得できた場合に土地売買契約の効力を発生させる」と定めた場合
→ この場合、許可取得が条件となり、条件成立後に契約の効力が発生します。

解除条件

解除条件は、すでに発生している契約の効力を、一定の条件が成立した場合に消滅させる仕組みです。

【例】「一定期間内に建築請負契約が成立しなかった場合、土地売買契約の効力が失われる」と定めた場合
→ この場合、契約自体は成立しており、定められた条件が成就すると契約の効力が失われます。

------------------------------------------------------------------------

●停止条件:条件が成立すると、契約の効力が『発生』する
●解除条件:条件が成立すると、契約の効力が『消滅』する
という違いがあります。

不動産売買で停止条件が設定されるケース

不動産取引では、さまざまな事情から停止条件を設定することがあります。
ここでは代表的な事例を紹介します。

①農地転用許可を条件とした土地売買

農地を住宅用地などとして利用する場合、農地法に基づく許可や届出が必要になることがあります。
農地を宅地として利用する目的で売買する場合、農地転用の許可が取得できなければ予定していた土地利用ができません。
そのため、「農地転用許可が得られること」を条件として売買契約を締結するケースがあります。
許可が得られない場合に、買主や売主が不利益を受けないよう、契約の効力発生を保留する目的で利用されます。

②借地権譲渡における地主の承諾

借地権とは、土地を借りて建物を所有するための権利です。
借地権付き建物を売却する場合、契約内容によっては土地所有者(地主)の承諾が必要になります。
そのため、「地主の承諾を得られること」を条件として売買契約を締結する場合があります。
地主から承諾が得られなければ、買主が借地権を取得できない可能性があるため、停止条件を設定することでリスクを軽減できます。

③開発許可など行政手続きを条件とする売買

土地の利用目的によっては、都市計画法に基づく開発許可など行政手続きが必要になる場合があります。
許可取得の見込みが不確実な場合、許可取得を条件として契約を締結することがあります。

不動産売買で解除条件が設定されるケース

不動産取引では、解除条件として扱われる特約も多くあります。
代表的なものが以下の2つです。

①住宅ローン特約

住宅ローン特約とは、買主が住宅ローンの融資承認を得られなかった場合に、売買契約を解除できるよう定める特約です。

不動産購入では、多くの買主が住宅ローンを利用します。
しかし、売買契約締結後に融資が受けられなければ、購入代金を支払えない可能性があります。
そこで、一定期限までに融資承認が得られなかった場合に契約を解除できるようにすることで、買主を保護しています。

一般的には、
「〇年〇月〇日までに融資承認が得られない場合、本契約は解除できる」
といった形で契約書に記載されます。

②買い替え特約

買い替え特約とは、現在所有している住宅の売却を前提に新しい住宅を購入する場合に設定される特約です。

例えば、現在の住宅が一定期間内に売却できなかった場合、新居の購入契約を解除できるよう定めます。
自宅の売却資金を新居購入費用に充てる予定の場合、解除条件を設けることで、買主が資金面で過度な負担を抱えるリスクを軽減できます。

停止条件付きの不動産売買契約で確認すべき注意点

停止条件を設定した契約では、条件の内容を明確にしておくことが重要です。

✔条件の内容を具体的に記載する

停止条件は、誰が見ても判断できる内容にする必要があります。
例えば、「ローンが通ったら」という表現では、どの金融機関の融資を指すのか、いくらの融資承認を必要とするのかが不明確です。
「〇〇銀行から〇万円の融資承認を〇年〇月〇日までに取得する」など、具体的に定めることが大切です。

✔条件成就の期限を設定する

条件に期限を設けない場合、契約状態が長期間不安定になる可能性があります。
そのため、
・条件を満たす期限
・条件が成立しなかった場合の対応
を、契約書で明確にしておくことが重要です。

✔手付金の取り扱いを確認する

停止条件が成立しなかった場合の手付金の扱いについても、事前に確認しておきましょう。
契約内容によって異なりますが、条件が成立しなかった場合には売買契約の効力が発生しないため、受領済みの金銭の返還について取り決めておくことが一般的です。

✔仲介手数料の扱いを確認する

仲介手数料については、媒介契約の内容や取引状況によって取り扱いが異なる場合があります。
停止条件が成立しなかった場合の仲介手数料について、契約前に不動産会社へ確認しておくことで、後々のトラブル防止につながります。

まとめ

停止条件とは、一定の条件が成立するまで契約の効力発生を停止する仕組みです。
一方、解除条件は、すでに発生している契約の効力を条件成立によって消滅させる仕組みであり、両者は契約への影響するタイミングが異なります。

不動産売買では、農地転用許可や借地権譲渡の承諾などで停止条件が利用されることがあります。
また、住宅ローン特約や買い替え特約では、条件が成就した場合に契約の効力を失わせる解除条件として設定される場合や、一定の事由が生じた場合に当事者が契約を解除できるようにする特約として設定される場合があります。

不動産売買を行う際は、契約書の内容や特約事項を十分に確認し、不明点があれば不動産会社へ相談しながら進めることが大切です。

-------------------------------------------------

この記事を読む皆様が納得のいく不動産売却ができるように切に願っております。
福岡市東区・糟屋郡の不動産売却、不動産購入
不動産関係で何かお困りのことがあれば、小さなことでも是非弊社までご連絡ください!

SHARE
シェアする

ブログ一覧

ページの先頭へ