媒介契約は途中で解除できるのか?
不動産の売却を進める中で、「思ったほど反響がない」「販売状況の報告が少ない」「このまま任せ続けて大丈夫なのか不安」と感じることは、決して珍しいことではありません。
「販売を依頼している不動産会社が誠心誠意動いてくれないから変更したい!」
このような場合、媒介契約を途中で解除することはできるのでしょうか?
今回は、媒介契約の期間内での解除について契約の種類ごとに分かりやすく解説します。

目次
- ○ 途中解約は可能?
- ○ 専任媒介・専属専任媒介における不動産会社の義務
- ・契約成立に向けて積極的に努力する義務
- ・期限内にレインズへ登録する義務
- ・販売活動状況を報告する義務
- ・購入申込があった場合の報告義務
- ○ 義務違反があれば、期間内でも解除可能
- ○ 売主様都合での解除はどうなる?
- ・販売活動にかかった費用を請求される可能性
- ○ やむを得ない事情がある場合はどうなる?
- ○ トラブルを避けるための2つの方法
- ・媒介契約の期限満了を待つ
- ・あらかじめ解約できる特約を入れておく
- ○ 一般媒介契約の場合はどうなる?
- ・一般媒介の特徴
- ・一般媒介は途中解除しやすい?
- ・一般媒介でも注意点はある
- ○ 一般媒介・専任媒介、どちらが良いのか?
- ○ まとめ
途中解約は可能?

まず結論からお伝えすると、理由次第では、契約期間内であっても媒介契約を解除することは可能です。
ポイントは、解除の理由が何かという点です。
特に、不動産会社が媒介契約上の義務を履行していない場合は、期間中でも解除が認められる可能性があります。
専任媒介・専属専任媒介における不動産会社の義務

専任媒介契約・専属専任媒介契約の場合、不動産会社には法律上、以下のような義務が課されています。
契約成立に向けて積極的に努力する義務
売却に向けて、広告掲載・紹介活動・案内など、合理的な販売活動を行う必要があります。
期限内にレインズへ登録する義務
契約種別に応じて、定められた期限内にレインズ(指定流通機構)へ物件を登録する必要があります。
販売活動状況を報告する義務
・専任媒介契約:2週間に1回以上
・専属専任媒介契約:1週間に1回以上
販売状況の報告をする必要があります。
購入申込があった場合の報告義務
購入の申込みがあった場合は、遅滞なく売主様へ報告する必要があります。
義務違反があれば、期間内でも解除可能

上記のような義務が明らかに守られていない場合、契約期間内であっても解除は可能と考えられます。
例えば🔍
「レインズに登録されていない」
「定期報告がまったくない」
「問い合わせや申込みの情報が共有されない」
このような状況が続く場合は、一度契約内容を確認することが大切です。
売主様都合での解除はどうなる?
一方で🔍
• やっぱり売る気がなくなった
• なんとなく気が変わった
といった売主様都合の理由で契約を解除する場合には注意が必要です。
販売活動にかかった費用を請求される可能性
媒介契約書の内容によっては、それまでにかかった広告費等を請求される可能性があります。
不動産会社も、媒介契約を受けた以上、費用をかけて販売活動を行っているため、
この点については、ある程度やむを得ない部分とも言えます。
やむを得ない事情がある場合はどうなる?
• 転勤がなくなった
• 賃貸に切り替えることになった
• 家族の事情で売却自体が難しくなった
このような事情が発生することもあります。
実務上は事情を考慮して費用請求をしない不動産会社も多いですが、契約内容によっては請求されてしまう可能性もゼロではありません。
トラブルを避けるための2つの方法

このようなリスクを回避する方法は、主に2つあります。
媒介契約の期限満了を待つ
専任媒介契約・専属専任媒介契約の契約期間は、最長3ヶ月以内と宅地建物取引業法で定められています。
また、これらの契約は自動更新ができません。
更新するには、必ず売主様の書面による意思表示が必要です。
そのため、売却の事情がなくなった場合、更新手続きをしなければ、契約期間満了と同時に媒介契約は終了します。
あらかじめ解約できる特約を入れておく
売却事情が変わる可能性が事前に分かっている場合は、媒介契約締結時に「任意のタイミングで解約できる」特約を入れておく方法もあります。
事情を事前に説明しておけば、多くの場合大きな問題にはなりません。
もし、この点で強く拒否されるようであれば、その不動産会社との媒介契約自体を慎重に検討する余地があるかもしれません。
一般媒介契約の場合はどうなる?

一般媒介契約は、専任系の契約とは性質が異なります。
一般媒介の特徴
◎複数社に依頼できる
同時に複数の不動産会社へ依頼できます。
◎自己発見取引が可能
売主様自身が買主様を見つけて直接取引きすることもできます。
◎拘束力が比較的弱い
専任系に比べると、自由度が高い契約です。
一般媒介は途中解除しやすい?
一般媒介契約は、比較的解除しやすい契約と言えます。
ただし、何も伝えずに放置するのではなく、解除の意思を明確に伝えることが重要です。
口頭だけでなく、メールなど記録に残る形で伝えておくと、後々のトラブル防止につながります。
一般媒介でも注意点はある
◎特別な広告費が発生している場合
売主様の了承のもと特別な広告費を支出していた場合は、費用請求が発生する可能性があります。
◎販売状況が見えにくい
一般媒介には報告義務がないため、状況が分かりにくいという側面もあります。
きちんと状況を把握しながら売却したい場合には注意が必要です。
一般媒介・専任媒介、どちらが良いのか?

どの媒介契約が良いかは、物件や売主様の状況によって異なります。
• じっくり様子を見ながら売りたい
• 複数社に声をかけたい
→ 一般媒介契約
• しっかり販売状況を把握したい
• 責任を持って動いてほしい
→ 専任媒介契約・専属専任媒介契約
大切なのは、契約内容を理解したうえで選ぶことです。
まとめ

媒介契約は、契約の種類によって解除の考え方や注意点が異なります。
• 専任・専属専任媒介
→ 義務違反があれば期間内でも解除可能
→ 売主様都合の解除は費用請求の可能性あり
• 一般媒介
→ 比較的自由に解除しやすい
→ ただし、意思表示と契約内容の確認は必須
媒介契約は売却活動の土台になる大切な契約です。
内容を理解し、将来のリスクを減らすことが、安心した売却につながります。
----------------------------------------
この記事を読む皆様が納得のいく不動産売却ができるように切に願っております。
福岡市東区・糟屋郡の不動産売却、不動産購入
不動産関係で何かお困りのことがあれば、小さなことでも是非弊社までご連絡ください!
